Case 導入事例

メドトロニックソファモアダネック株式会社様/医療材料入出荷管理

メドトロニック様 プロジェクトチーム
会社名
メドトロニックソファモアダネック株式会社
従業員数
約240名(2018年7月末現在)
業種
医療機器の製造、輸入、販売
導入時期
2018年3月
担当部署
スパイン事業部

左: メドトロニックソファモアダネック株式会社 前原 貴之さま

中: 日本メドトロニック株式会社 川口 あまねさま

右: メドトロニックソファモアダネック株式会社 髙石 敦史さま

導入の背景

脊椎インプラントのサプライチェーンマネジメントの特殊性

メドトロニック(日本3法人)さまの幅広いポートフォリオの中に、超高齢化社会において増加し続ける椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症、骨粗しょう症による圧迫骨折などの脊椎の治療に用いる脊椎インプラントや内視鏡、バルーンなどを用いた矯正など、新しい手術手法やソリューションを提供するスパイン事業があります。
脊椎インプラントを用いた手術では、使用するインプラントのサイズや形状を非常にデリケートに選定する必要があり、医師が術前のレントゲン診断などでおおよその見当はつけるものの、最終的に使用するインプラントは手術の際に医師が選定することになります。そのためメドトロニックさまでは、手術に臨む医師のあらゆる要望に対応できるよう、蓄積した知見を基に多種類のインプラントを取りそろえ、現場へと出荷します。手術で使用されなかった製品は返却されますので、脊椎インプラントのサプライチェーンマネジメントは「出荷した製品の多くが戻ってくる」という特殊な仕組みであり、在庫管理においては出荷と返却の差分の把握が非常に重要になります。
メドトロニックさまでは従来、出荷の際と返却の際に製品一つ一つのバーコードをハンディスキャナーで読み取っていました。読み取り漏れが許されない上に、前述の通り返却の際にも多くの製品をスキャンする必要があるため手間のかかる作業であり、一括読み取りのニーズは以前からありました。

導入までの経緯と効果

想像を超えるリードタイムの軽減と作業の標準化

メドトロニックさまがRFIDソリューションのリーディングカンパニーであるTOPPANエッジをパートナーに、一括読み取りへの取り組みを始めたのは2010年にさかのぼります。
「我々が求めていたのは『意図した範囲内だけを正確に読み取る』ことでしたので、検討を始めた当初はUHF帯のRFIDタグを用いた手法では『(周辺の製品タグまでも)読みすぎる』ことが課題になっていました。
手応えを感じ始めたのは2012年の電波法改正を経てRFIDリーダーの技術が目覚ましく進化してきた2015年頃からです。その頃にはタグの価格も現実的な水準になっていました」(プロジェクトリーダー 前原さま)
その後もTOPPANエッジによる製品の試作・改良が繰り返され、2016年のパイロット運用を経て、2018年3月より正式な運用が開始されました。

【現場イメージ】 メドトロニック様 ゲート型RFIDリーダーによる入出荷の様子 ※東京オペレーションセンターでは5台のゲート型RFIDリーダーが稼働。円内はRFIDタグが貼られた製品個装箱。

これからの展開について

RFIDとの親和性の高いソリューション故に多様な活用に期待

「目下ゲート型RFIDリーダーを活用しているスパイン事業に関しては、ハードウエア面でのなお一層の小型化が実現すればさらに使いやすいシステムになるのではと期待しています。
メドトロニック全体に視野を広げた場合、もともと我々のソリューションはRFIDとの親和性が高いと思います。
ポートフォリオの中でRFID技術が活かせる分野はまだまだあると感じています。このようなソリューションの導入により、私たちメドトロニックは「コストと効率の最適化」の実現を目指します。
医療コストの上昇を抑えることで医療経済への貢献、そして患者さんの治療結果の改善に寄与したいと考えています」
(プロジェクトリーダー前原さま)

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